おぎやはぎトークライブ〜おぎとやはぎでおぎやはぎです。別にやはぎおぎでもいいんですけど。

starbeer2007-06-25

こういうのって、当たるのかしら?といった軽いフワフワの気持ちでぴあのプレリザーブに申し込んでみたら、アララ当たってしまいました感覚で最前列に座っておりました。おぎやはぎ…面白かった…!
ライブ前はフリートークということで、なんだ、ネタじゃないのかぁ…と若干不満を感じていたのだけど、始まったらすげぇのなんの。そのテンションでこんなくっだらない話、なのに何でこんなに笑えるの!?と横隔膜が引き攣るかと思いました。お客も如何せんおぎやはぎ好きなので、実にじじむさい&ばばくさい、否、大人な雰囲気で、慌てず騒がずはしゃがず、でもポイントポイントで地響きかと思うくらい笑う笑う。
矢作「日曜日の6時に僕らのライブなんて来ちゃダメですよねぇ。アウトレットに行ってる時間ですよ」
小木「御殿場のね」
などなど、自虐的な客いじりからスタートしたわけですが、そんなご謙遜も本気で「来ないほうが良かったですよ…?」と思わせるやる気のなさに、妙なツボを圧されるんだよなあ。
相方べた褒めも、もちろん健在。タバコをやめた矢作氏は6キロ増量したらしく、顔は相変わらず小さいものの、確かにスーツの下の下腹部はぼってりメタボリック・シンドローム。「相方が気づいてないことを気づかせてあげて下さい」というお題のもと、小木氏は容赦なく「矢作、太ったよね」と誰もがあああぁぁぁ…、と溜息をつくような指摘をする。矢作氏「そんなの、ここの誰もが気づいてることだし、第一俺が一番気づいてるに決まってるだろ!(そんなニュアンス)」とごもっともな突っ込みを入れる。ところが、でったー!でましたーー!小木氏「でも矢作、キャリアのFBIみたいだよね」と誰も予想できない観点から矢作氏を褒め出す。その切り替えしが、また「小木ってゴールドマンサックス証券って感じだよね」と、一体どの引き出しからその発想を引っ張り出したんだ?的リップサービス(だと思いたい)
昔、褒め殺しという言葉が流行りましたが、この二人の芸風は「ボケ・ツッコミ・ホメ」ってとこでしょうかねえ。

ネタじゃないのか、と期待していなかったと言いつつも、実はコントも漫才もいまいちかなぁ、という印象があったおぎやはぎなのですが、やっぱりテレビ向け芸人としてめきめきのし上がった感があるのか、フリートークは素晴らしかった。
何故、コントや漫才が「?」なのかと思ったら、私にとって小木の芝居が…なんですよ。でも、フリートークの醍醐味である即興的なネタふりに対する瞬発力が二人とも半端ないよなぁ。なんで「10センチ飛べたら何がしたい?(この質問も最悪だけど)」に「玄関の階段の鉢植えを、階段の中央に配置させる」なんだよ。矢作も「確かにそんな家、見たことねえもんなぁ」ってなんなんだよ。これ、従来の発想なら「それじゃ客が玄関に入れないやんけ!」なんでしょうけど、そんな昭和のテンプレで笑う21世紀じゃねーもんなぁ。
ついでに、これを「シュール」というのは違うんだろうな、と思ふのです。日常生活でよく見る友達や同僚、会社の上司との会話中において、もちろんボケとツッコミというパターンは決まっていません。私を含めた関東の人間は特に。だいたい「あれ、この人の言うこと、なんか変だな」と思いつつ「ま、いいや。この人がそう言うんだし、そうなんだろ」といい加減に受け流すことばかりなんですよ。おぎやはぎはそれをそのままやっているだけで、それがテレビや舞台上では新鮮でおっかしいんだよねー、と。

爆笑のあまり、ものすごい空腹を感じはじめた20時20分頃、カプチーーーーノッ!の雄叫びで無事閉演。18時開演ということは、彼らは2時間20分しゃべりっぱなしだったんですよ。しかも立ちっぱなし、休憩なし、水の補給も一回きり。どんなイベントだよ…。CA業務なら韓国辺りまで行けますよ。芸人ならそれくらい、じゃないだろう。厚生労働省に訴えるぞ。

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画像はライブ前にオイスターバーで腹ごしらえとして摂取した、シャンパンと生牡蠣。同伴者は恵比寿ガーデンプレイスにちなんでエビスビールのハーフ&ハーフ。それと、閉演後に向かった超人気イタリアン『ダルマット』で頂いたさくらんぼの冷製パスタ。メガ美味に、先ほどの横隔膜の激しい振動で刺激された空っぽの胃腸も大喜び。ここは〜天国だ〜。