ココロモチ・エコヒューマン

みんな考えることは同じ

無類のゾウ好きとしては行っておかなきゃ、とグレゴリー・コルベール作品展「ashes and snow」に行ってまいりました。本日で最終日ということもあり、昨日もお台場の特設テント入り口には長蛇の列。6月だというのに生き急いだ真夏ばりの太陽の下、同伴者と「東急線小田急線の人身事故率」について語りながら入場を待ちました。これからアートを楽しむ人間の会話じゃない。画像は「ノマディック美術館の写真を撮る人」

ところで、私がアートを語るなんざ品川○司の品○氏がガンダムを語るくらい100年早い行為なのですが、ただ言いたいのは、芸術にしてくれて良かったな、ということです。暗に自然保護・動物保護的な意味も含んでいるのでしょうけど、脚注もつけず、作品を鑑賞した人間の解釈に任せる表現に巧妙さを感じました。これが自然保護を前面に訴えた報道写真・映像めいたものであれば、スポンサーのロレックスに「マニーの臭いを感じるぜ」てな鼻つまみもんだったのでしょうが、「これはアートでございます。アートにパトロンはつきものでございます」と突き放されると、グウの音も出ませんよね。ところが、アラ!何故かしら、この湧き上がるTMNばりの「We love the earth」な高揚感。自然も動物も人間の友達なのよ…と。帰る頃にはすっかりエコヒューマン。
あと、作成時の努力をビシビシ感じさせるところも良かった。手前味噌な作品で、え、これってアート?と思うものが多い中、グレゴリー・コルベールさんのものは動物との信頼関係を築くのに10年以上費やす、であるとか、水中のモダンダンス映像に至っては、なんだその肺活量!普通にビックリ人間じゃん!と芸術以前に驚かされました。美術館そのものが移動式のテント使用という発想が、サーカス小屋めいており、内容としてもサーカスの猛獣ショーのアート版、と言ったら失礼か?でもそれくらい驚きの要素が多く含まれた、見応えのある作品群でした。

本日最終日でございますので、今更なんともいえませんが、一生のうち一回は観て頂きたい美術展だったと思います。

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今日は夕方からおぎやはぎトークショー。昨日とはそうとうテンションの違うものですが、かなりの良席のようなので、ものっそ楽しみ。待ってろよ、矢作。